#159 春日井雄介

昼食会159回目。春日井雄介(かすがいゆうすけ)とランチしてきました。

Chushokukai of the 159th times. I have done lunch with Yusuke Kasugai.

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彼は、ニフティに勤めるディレクターです。

9月に原宿ラフォーレで行われたイベント、CUT&PASTEで会いました。

実は古道具屋を奥さんと経営している、という事実を知ったのはこの昼食会でした。古道具屋の話が面白すぎてそればかり聞いてしまいましたが、奥が深くて知らない世界を垣間見れた気がします。古道具、熱い。

彼の古道具屋のwebサイトはこちらから。場所は千駄木。気になった人はぜひ訪れて古道具ワールドに触れてみてください。

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古道具屋をはじめたわけ

(渡された名刺に、"古道具屋"と書いてあり) えーー古道具屋をされてるんですか?知らなかった。

そう。元々はうちの奥さんが大学生の頃に住んでいた国立に、 『ニコニコ堂』っていう変わった古道具屋でバイトするようになって。 それで古道具が少し好きになって、 いつのまにか趣味で古道具を集めるようになったの。
そのうち集まった古道具をどうするのとか、 自分のために買ってもしょうがないって、 ゆくゆくはお店をやるかねぇなんて夫婦で話していて。 ちょうどそのとき友達から物件が空いたよっていう話も 舞い込んできて、もうやったれ、と。

普通に毎日営業してるんですか?

営業は不定休で平日も休日もやってますという感じ。奥さんが店頭に立ってる。 休日はぼくも店に居ます。バイトでもないから、ボランティアとして(笑)

じゃあ基本、奥さんが一人でお店にいて、休みの日は手伝ってあげてという?

なんというか僕は一人で店番とかじゃないと店頭に出てないので、 向こうは全然戦力と思っていないけど(笑) ファウンダー兼バイトみたいな。 隣のお店がセミオーダーで帽子屋さんをやっているんだけど、 そこも奥さんが帽子作っていて、 旦那さんが僕みたいに別の仕事をしているんです。 土日には手伝いにお店に来ているんだけど 旦那同士で遊びに出かけちゃったりとかしています。
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古道具屋Néglaの名前の由来

売ってるものは、家具とか食器とかインテリアっぽいものが多い?

そうだね、家具と食器もあるし、 文房具とか、おもちゃとか人形とか。 生活用品一般という感じ。

どういう人が買っていくんですか?

いわゆるクウネルとかが好きな女の子とか、 骨董収集を趣味としている人たちとか様々。 なんども通ってくれる常連さんもいれば、 エリア散策で初めてきてくれる方も多いです。

お店の名前の「古道具Négla」のNéglaって?

奥さんが寝るのが好きな人なのね。 だからどうせ店番やってたって半分くらい寝てるんでしょって(笑) もし寝ていたとしても許される店名にしようということで名付けたの。 奥さんの追加リクエストでかっこよくアポストロフィーをつけたいってことで。Négla。
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古道具業界とセリ市

古道具屋の仕入れはどのようにしてるんですか?

仕入れは業者専門のセリ市に行ったり、各地で開催される骨董市を回ったりしてる。 どの市も毎月定期的に開催されているんだよ。

そこで仕入れて来たものを店頭に並べるってことですか?

そうだね。場合によっては修理したり、掃除をしています。 きれいにしようと思えばすっごくきれいにもなるんだけど、 そうすると雰囲気も飛んじゃってつまらなくなってしまうことがあるので 洗って落ちる程度にしています。 あと最近は小さいおもちゃをアクセサリーにアレンジしたりしてる。
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リアルな場でつながること

3年のあいだ古道具屋を経営する中で、何か変わりますか?

変わりますね。最初の1年はとりあえず持たせよう、 2年目は拡張させようって言ってイベントやったりとか 古道具じゃないこともやってみたり。 3年目は色々やってみて、これは上手くいったとか、 これは実になってないとか精査できたので、 3年目は何をやっていこうとか企画中。 今年は人のネットワークというのがテーマになっているので ジャンルは全然違うけどシンパシーを感じる人たちの交流する場を作ろうとか考えてます。

やっぱり、リアルで店舗があるということにメリットはありますか?

やっぱり、営業中は僕らは絶対にお店にいるから、 僕らに用事がある人は店に来れば絶対に会えるということになる。 良く来てくれる人は、来た人同士で繋がれる。 どこかこう、必ず会えるっていう場所を作っておくと、 流れができると思う。まぁなんか。facebookのグループとか、 溜まり場はネットでも作れるでしょ。 ネットで溜まるのはそれはそれで魅力があるんだけど、 やっぱりリアルはリアルで溜まる面白さがあるんだ。 会っても無駄話しかしていないけど、それでなんとなく今の気分が共有できて良い。
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古道具の良さ

最初、お店はじめたときは不安でしたか?

いやもう、すごく不安で、仕事以上に不安で(笑) 会社の予算とか立てるときに数字は見てるけど、 リスクのリアリティはハンパなかったよ。 だから誰かを説得させるためのPLじゃなくて経営するためのPLを初めて書いたという。 極端な話、今までが遊びだったのかと思うくらい。 実践的になるし、細かく詰めるより ラフでも進めた方が良い場合とかの感覚は本職に活かせるところかなぁと。
たとえば値付けとか、実際人が来て迷ったり、 商品に納得したら買ってくれたりという一連の行動を追いながら見ることができる。 ウェブみたいに大量に人は来ないから丁寧に見ることができる。 そもそもこの店に何を求めてるのかな、 とか分析するポイントが見えてくるのはすごく面白かった。 ウェブだとペルソナを作ったりするけどマスをざっくり見る感じになるじゃない? それが、1ユーザーを追いかけて刺激してみたいなやりとりが出来るのは リアル店舗の面白いところ。

わざわざ店頭に訪れてまで買ってしまう古道具の良さって何でしょうか?

古道具の良さは・・・一つは、デザインが当時でしか作られなかったもの。 今の技術では作れないものであったり、 ムダもあるし効率が悪いからはしょられてしまったりして 今はないデザインを楽しめるということ。 あと、使った人の様子が見えたりすること。 例えば(ソファの)肘掛けが擦り剥けていたのを 前に使っていた人は別の布を当てて直してましたとか、 別の素材に差し替えちゃいましたとか、 大事に使ってきた歴史がわかるのが面白い。
あとは同業の業者さんがだいぶ個性的(笑) 僕らの普段の生活からは伺い知れないようなことを知っているし、 僕とは別世界の感覚を持っている人がいて話を聞くのがすごく楽しい。 商品を買っていく人も見た目が可愛いと言って買ってくれる人もいれば、 いろんなジャンルの収集家と出会えるところも楽しいね。 こけしに関するアイテムを探している人とか ブリキでできた道具を探している人とかいろいろいます。 それぞれにフェティッシュな部分があって、そんな人たちに会えるのも面白いね。

<昼食会 #159 終わり>